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■天狗要(2世天狗久)■
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本名吉岡要。明治13年(1880)12月徳島市国府町の黒田家に生まれ、初代天狗久の長女しげりの養子となり、大正4年(1915)7月36歳で没した。若くして死亡したため、製作する期間が短かったぱかりでなく、養父天狗久と共に製作し、要の作品に天狗久が手を加え、天狗久の名で世に出したと言われている。そのため天狗要の銘がある作品は少ない。
淡路の人形座で使っていた要の頭が、大阪市立博物館(現:大阪歴史博物館)に4個入っているが、そのほか2個程しか確認できていない。自分の個性を出し切れないまま早世したため、その作品はどことなく弱々しく寂しい感がする。 |
(徳島県郷土文化会館民俗文化財編集委員会『民俗文化財集第13集 阿波の木偶』平成4年3月31日発行p.205) |
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