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■天狗弁■
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天狗弁 傾世頭(タ霧) 14.5cm |
本名、近藤弁吉。初代天狗久の甥で、明治6(1873)年12月25日徳島県名西郡入田村矢野奥谷にて板橋浅吉の2男に生れた。14歳にて天狗久の門に入り、24歳で独立して天狗弁と名のった。昭和44年3月死亡した。94歳。 |
●文楽座の人形細工師として活躍 |
大正元(1912)年9月20日より大正3(1914)年10月31日まで大阪近松座の座付人形師となり、大正13(1924)年4月1日より昭和3(1928)年末まで文楽座の人形細工師としてその番付に名を連ねている。
大正15(1926)年文楽座焼失により焼けた人形の補充と修理に当たったため、彼はいかなる種類の頭も一応製作出未る力を持つにいたった。代表的作品は角目、別師、フケ女、娘等であるが、特に娘の頭には秀れた作品がある。大阪方面にて有名で、当時文楽より有名人に贈った人形は総て彼の作品であったとの事である。 |
●徳島県で初めての人間文化財 |
昭和29(1954)年徳島県教育委員会より文化功労者として表彰され、昭和37(1962)年3月(時に88歳)徳島県で初めて人間文化財に指定された。 |
(『松茂町歴史民俗資料館・人形浄瑠璃芝居資料館 図録 ―人形浄瑠璃関係資料―』の中西仁智雄氏の解説を一部修正して紹介。) |
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